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なぜ、The Linda LindasはEpitaph Recordsと契約出来たのか

2021.06.14

 

先日PUNKLOIDでも取り上げ大きな話題となった、平均年齢13歳の女性パンクバンド”The Linda Lindas“。2021年6月3日にはアメリカのABCテレビで放映されているトーク・ライブ番組「Jimmy Kimmel Live」に出演。お茶の間にThe Linda Lindasの衝撃的なライブパフォーマンスが流れたことはひとつ事件とも言える出来事だろう。

 

映画『Moxie』への出演、そして大手インディレーベルEpitaph Recordsとの契約が彼女たちにとってターニングポイントだったのは言うまでもない。では、彼女たちはどのようにして、そのチャンスを掴んだのだろうか?

 

 

The Linda Lindasのメンバーであるギター/ボーカルのLucia de la Garzaとドラム/ボーカルのMila de la Garzaは姉妹で、彼女達の父親は、音楽プロデューサーとして有名なCarlos de la Garzaだ。Carlosは1999年から2003年にかけて、スカパンクバンドReel Big Fishのドラマーとして活躍し、以後プロデューサーとしてその才能を開花。ボブ・マーリーの息子であるZiggy Marleyのセルフタイトルアルバムのミックス/エンジニアリングを手掛け、この作品は2016年のグラミー賞にノミネート。その後は、Epitaph Recordsの作品を数多くプロデュース、ミックス/エンジニアリングするようになり、2019年にはEpitaph RecordsのオーナーであるBrett Gurewitzが在籍するBad Religionのアルバム『Age of Unreason』のプロデュース、ミックス、ソングライティングのサポートも行っている。

 

Carlos de la Garza

 

The Linda Lindasは2018年に結成されており、CarlosがBad Religionとの制作作業をしていた時期と被ることから、BrettがThe Linda Lindasに興味を持った可能性は大いにあるだろう。また、娘達のバンドとなれば、Carlosもその活動をサポートしないわけにはいかないだろう。それに加えベーシストのEloise Wongのお父さんもアジア人を特集した最初のアメリカの出版物の1つとされる「Giant Robot Magazine」の設立者/編集者のひとりという事もあり、The Linda Lindasの活動を何らかの形で手伝っているのかもしれない。

 

しかし、恵まれた環境であるだけでは、ここまでの注目は集められない。実際の差別体験を元に10代頭の少女達が「Racist, Sexist Boy」を作り出したことは奇跡であるし、アーティストとしての才能に溢れている。2022年にはアルバムのリリース、そして来日も決定している。彼女たちから目が話せない。

 

 

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