2022.03.16
オーストラリア出身のローファイ・ヒップホップ/サッドラッパー、Lil Bo Weepが2022年3月5日に死去。彼女の死は、父親のFacebookページへの投稿で明らかとなった。
Lil Bo Weep (本名 : Winona Lisa Green)の死について、父親のMatthew Schofieldはこのように綴っている。
美しきWinona Lisa Green
02/01/2000 05/03/2022
この週末、娘はうつ病、トラウマ、PTSD (心的外傷後ストレス障害)、薬物中毒との戦いに敗れました。私たちは娘をアメリカから緊急送還し、戦いを続けましたが勝つことが出来ませんでした。
彼女は私たちのすぐ隣で悪魔と懸命に戦い、何度も立ち上がってきましたが、これ以上戦うことが出来ず、彼女は失われてしまいました。彼女は私のヒーローであり、娘であり、愛する親友のようなものでした。父親として私は、彼女を言葉ではいいあわらせないほど、誇りに思っています。もう彼女が傷つくことはありません。
私の人生にとって大部分を占めていた彼女が失われてしまったばかりなので、私自身がこの状況から立ち直るまで、どうかそっとしておいて下さい。
娘はいつも心の中にいます、私は、私のWinnieを愛しています。
3月2日、Lil Bo Weepが自身のInstagramで、現在抱えている苦悩について打ち明けている。
彼女は、動画を撮影している状況について薬物を摂取していない状況であることを前置きし、お腹の中にいた子供を亡くしてしまったことで苦しんでいると話し、重度のCPTSD (複雑性PTSD) からくる精神的な苦痛を避ける為に、非定型抗精神病薬の一つであるセロクエルを大量に服用しており、また過去に患った重度の摂食障害も彼女の生殖機能に影響を与えているとし、もう自分の子供を授かることができないかもしれないと泣きながら語っていた。
Lil Bo Weepの父親の投稿の最後には、Lil Bo WeepがカバーしたLinkin Parkの名曲「Numb」と、彼女の代表曲である「i wrote this song 4 you」のリンクが貼られている。「i wrote this song 4 you」の動画コメントには、この曲に共感し救われた多くの人たちのコメントが書き込まれている。彼女の音楽はPTSDとの戦いの生々しい記録であり、それを抱え生きる人生をリアルに表現している。Lil Bo Weepの音楽はこれからも生き続け、同じ苦しみを抱える人々の心に寄り添っていく。
心の健康問題に悩んでいる方がいたら、インターネットでも相談できるPTSDの相談窓口に連絡をして下さい。
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