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片腕のパンク・ギタリスト、Dan Aid (ex.Authority Zero)

2021.08.29

アリゾナを拠点に活動するパンクロックバンド、Authority Zero (オーソリティ・ゼロ) 。何度も来日を果たし、日本のパンクシーンでも名の通ったバンドだ。間近で彼らのライブ・パフォーマンスを観たことがあれば知っている人も多いだろうが、ギタリストのDan Aidには右腕が無い。肘から下に特殊な装置を着け、ハードなバッキング・フレーズから繊細なメロディまでを器用に紡ぎ出す。時にステージからフロアにギターを掲げたり、豪快にジャンプしたり、一般的なパンク・ギタリストと変わらぬアグレッシヴなプレイスタイルで観客を沸かせる姿から腕を失った悲しみを感じることはない。

 

12歳の時、彼は右腕を事故で失っている。家族で出かけたメキシコ旅行で、建物のバルコニーをよじ登り高圧電線を捕んでしままう事故を起こしてしまったのだ。Danは電線を掴んだ衝撃を覚えていなかったが、自身が朦朧としている中、救命隊員らが名前を呼んでいたこと、右腕の感覚を完全に失ってしまっていたことははっきりと覚えている。怪我の状態はひどく、腕を元通りに戻すことが出来ないと判断されてしまったことから、Danと家族は腕を切断することを決心したそうだ。

 

Danとギターとの出会いは右腕を失ってからだった。父親が趣味で弾いていたアコースティック・ギターを譲り受け、演奏する為に、ゴムバンドを腕に巻き、木製の特殊なピックをそこに挟み演奏する方法を生み出し、ギターに夢中になっていった。

 

 

2013年、Danが在籍していたバンドWiredogsでAuthority Zeroと共演したことをきっかけに、ジャパンツアーを含む様々なツアーにサポートメンバーとして参加するようになっていった。2016年に正式加入し、2020年まで在籍。現在もギタリストとして様々なバンドでプレイしている。

 

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単純に音楽が好きで、ギターが好きで、歌詞を書いたり曲を作ったりすることに夢中になっていっただけだとDanは話しますが、ハンディキャップの存在は、多くの人にとっては何かを諦めたり、一歩進む勇気を邪魔するものになってしまう。ただ、ひたむきに向き合える何かを見つけられた人は、障害を乗り越える力を発揮できる。諦めず、自身の心に従い、ギターを引き続けるDanに勇気をもらった人はたくさんいるだろう。

参照 :

Westworld : “Despite losing part of his arm, White Leather’s Dan Aid found a way to keep on playing guitar”

Orange Amps : “INTERVIEW: AUTHORITY ZERO’S DAN AID”

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