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映画『シェイン 世界が愛する厄介者のうた』6月3日全国ロードショー!

アイリッシュ・パンク(ケルト音楽とパンク・ロックが融合したジャンル)という一大ジャンルを築き上げ、ヨーロッパで最も人気なクリスマス・ソング「ニューヨークの夢」等のヒット曲で知られる伝説の英パンク・バンド「ザ・ポーグズ(THE POGUES)」。そのフロントマンで、多くのミュージシャンが愛して止まない天才シンガー、シェイン・マガウアンの破天荒すぎる音楽人生を、30年来の友人ジョニー・デップ製作でドキュメンタリー映画化!

PUNKLOIDでは映画の公開を記念し、世界を舞台に活躍するアイリッシュ・パンク・バンド、THE CHERRY COKE$のKAT$UO氏にシェイン、そしてアイリッシュ・パンクについてインタビューを敢行!

▶︎解説
古いアイルランドの最後の時代に生まれたザ・ポーグスのシンガー、シェイン・マガウアン。彼の宝石のようなノスタルジーはパンク・ロックとの出会いをきっかけに、「ニューヨークの夢」など世界を虜にする様々な名曲を生み出した。桁違いの破天荒っぷりから数々の逸話を持つシェインを、どうして私たちは愛してしまうのか。人間味溢れる純朴な故郷への愛と、酒と、タバコと、ドラッグにまみれたシェインの人生を描いた完全無欠のドキュメンタリー。

 

▶︎どんなストーリー?
シェイン・マグウアンは、1957年のクリスマス、アイルランドで生まれた。ダブリン生まれの父と、歌手でアイリッシュダンサーであった母の間に生まれたシェインは、アイルランドの豊かな自然の中で少年時代を過ごす。家庭の事情でイギリスへと移住することになったシェインの人生は少しずつ変化していく。楽しかった少年時代に未練を感じながらもロンドンでの生活に馴染もうとするが、通っていたウェストミンスター校をドラッグ所持で追放されると、シェインは夜の街へと飛び出していく。故郷アイルランドの魂をパンク・ロックに注入したバンドを結成し、次第に注目を集めていく。

 

 

エルヴィス・コステロがプロデュースを手掛けたアルバム『堕ちた天使』の一曲「ニューヨークの夢」が世界的に大ヒット。休みなくツアーをするシェインは次第に追い込まれ、ツアー生活に悩みを感じドラッグへと心酔。ボロボロになっても彼は故郷の歌を歌い続けた…。

 

 

長年の酒、タバコ、そしてドラックで体はボロボロ、50歳にしてすべての歯がなくなった破天荒男、シェイン。そんな波乱万丈の人生を監督「セックス・ピストルズ グレート・ロックンロール・スウィンドル」などで知られるジュリアン・テンプルが美しく描いた『シェイン 世界が愛する厄介者のうた』。ドキュメンタリーの原題「黄金の壺:シェインとの数ラウンド」の”黄金の壺”、それはアイルランドに古くから伝わる、懸命に努力した者だけが見つけられる“黄金の壺”伝説に由来している。愛すべき厄介者 シェインの人生に、心打たれよ。

 

映画『シェイン 世界が愛する厄介者のうた』公式サイト
https://longride.jp/shane/

 

 

KAT$UO (THE CHERRY COKE$) へ『シェイン 世界が愛する厄介者のうた』試写後のインタビューを敢行!!

 

Twitter : https://twitter.com/KATSUO_TxCxCxS
Instagram : https://www.instagram.com/katsuo_txcxcxs/
THE CHERRY COKE$ : https://www.thecherrycokes.jp/

 

 

映画『シェイン 世界が愛する厄介者のうた』の公開を記念し、日本を拠点に世界で活躍するアイリッシュ・パンク・バンド、THE CHERRY COKE$ (ザ・チェリー・コークス) のフロントマン、KAT$UO 氏にアイリッシュ・パンクにまつわるインタビューを敢行! KAT$UO 氏がオススメするアイリッシュ・パンクのプレイリストを聴きながらチェックしてみて下さい!

 

 

 

▶︎シェインは古いアイリッシュの時代に生まれた生粋のアイルランド人で、身近にアイリッシュ音楽がありましたが、アイリッシュ音楽と出会ったのは何がきっかけでしたか?

 

幼い頃から家でカントリー・ミュージックが流れている環境で育ったので、もしかしたらその中にアイリッシュ音楽もあったのかもしれないけど、当時は細かいジャンルは分からなかったので、これがアイルランドの音楽なんだと認識したのは19歳くらいだと思います。

 

18歳の時に東京スカンクスを知り、『RUSTIC STOMP1996』というV.A.に入っていたCLASSIC CHIMEやロス・ランチェロスといったラスティック・バンドを介して知りました。でも、その頃はバンドもやっていないし「日本にもこういう音楽があるんだ」位で留まっていましたね。

 

 

▶︎初めて買ったアイリッシュ・パンクのCDを覚えていますか?

 

おそらくアイリッシュ・パンクと意識して買ったのはDropkick Murphysの 『Sing Loud, Sing Proud!』というアルバムです。

 

THE CHERRY COKE$結成から1〜2年後位にリリースされたアルバムで、その頃には僕等も手探りながらティンホイッスルやバグパイプを楽曲に取り入れていたので、その正解を教えられた気がして「マーフィーズの新譜ヤベェ!!」ってスタジオでメンバーと話したのを覚えてます。

 

 

▶︎当時は、日本でのアイリッシュ・パンクの認知度はどのようなものでしたか?

 

それこそThe Poguesは世界中で人気があったし日本でいうと16TONSがメジャーからリリースしていたりと僕等より上の世代の人達には一定数の認知はあったんじゃないかなと思いますが、僕等は世代が違く知識もなかったので先駆者達の活躍は全てが後追いでした。そんな中リアルタイムだったのはほぼ海外バンドで入り口はDropkick Murphys、TOSSERS、FLOGGING MOLLY等でした。

 

 

▶︎アイリッシュ・パンクに出会うまでどんな音楽を聴いていたんですか?

 

THE CHERRY COKE$はパンク、ハードロック、ラスティック、ロカビリー、スカ、ジャズ等が好きなメンバーが集まって組んだバンドなので、結成当初から何となく現在のスタイルというか、トラディショナル音楽を取り入れた方向へ行く兆候はあったと思いますが、結成した時はスカパンクをやろうといって組んだバンドなんです。賑やかで勢いのあるバンドをやりたかったのですが、当時はアイリッシュ・パンクのやり方も分からないし漠然と「スカパンクだな!」って感じで始まったと思います。

 

 

▶︎THE CHERRY COKE$の活動を通じ、様々な国のアイリッシュ・パンク・バンドに出会い交流されてきたと思います。実際にアイルランド人の人としての特徴などを感じましたか?

 

僕らは今年で結成23年目なのですが、実はアイルランドへ行った事は無いんです(汗)。なので、リアルなアイルランドの空気を実際に感じた訳ではないのですが、FLOGGING MOLLYのヴォーカリストであるDave Kingをはじめ、アイルランド系のミュージシャンとの交流の中で感じる事は、当たり前ですがやはり皆アイルランドやケルト音楽への造詣が深く、僕ら日本人には真似出来ない血としての音楽があると感じます。

 

Daveに関してはとても親日家で、日本で結婚式を挙げたり、その神社のタトゥーを入れていて僕らにもとても紳士的ですね。

 

 

▶︎大酒飲みのイメージがどうしてもありますね。

 

一般的にアイルランド人は酒飲みで喧嘩っ早いと言われますがコレは完全に人それぞれだと思います (笑)。知り合いのアイルランド人は皆酒飲みですが、中には飲まない人も居るとは思います。ただ、彼らのお酒の分解能力はめちゃくちゃ高く、一緒にツアーを回って各地で深酒しても翌日にはケロっとしてまたリハから飲み始めていました (笑)。

 

 

▶︎THE CHERRY COKE$として様々な場所でプレイされたと思いますが、その中でもハプニング的な意味で印象に残っているライブの出来事はありますか?

 

海外公演にまつわる話で言うと、2008年にアメリカ横断ツアーをした際、エルパソのモーテルに当時のメンバーを置いてラスベガスへ向けて出発してしまった事や、2017年のカリブ海公演でマイアミへ向かう際シカゴで乗り継ぎの時に、MUTSUMI(アコーディオン担当)が機内に持ち込んでいた楽器のバッテリーがダイナマイトと勘違いされて飛行機に乗れずシカゴで一泊することになったなど、ステージ以外でのハプニングが多いですね。ステージでの大きなハプニングはあまり記憶にないのですが例えあったとしても動じないくらいには図太くなりました (笑)。

 

 

▶︎シェインのような人物の魅力はもちろん、アイリッシュ・パンクのサウンド、シーンを取り巻く人間模様は他の音楽とは違う魅力があると思います。アイリッシュ・パンクにどんな魅力があると思いますか?

 

ライブや楽曲で言えば、陽気でありながら力強いというか、熱量が高いところかなと思います。日本とアイルランドという小さな島国で生まれた音楽の中には、国や文化は違えど共通した感覚があるように感じますね。なので、知らない曲なのに何故か楽しくなったり、郷愁感があったりするのかなと思います。

 

THE CHERRY COKE$の楽曲に「火華〜HIBANA〜」という曲があり、ちょっと古い日本語や言い回しを歌詞に使っていて、ミュージックビデオを観ていただくと分かるのですが和装も取り入れてみたんです。曲だけ聴くとケルト音楽の要素が随所に取り入れられている事が感じられると思うのですが、この曲を出した時「チェリコがアイリッシュを捨てて和楽器バンドみたいになった」という声を多く聞いて、その反応が面白いなと思いました。もちろん和をテーマにしていた曲なのでイメージを誘導しようとはしたのですが、大元にあるケルト感に気付かない位、和とケルトの親和性は高いんじゃないかと。

 

界隈を取り巻く人間模様は他のシーンと比べてどうかとかは正直わからないのですが皆楽しいことと酒が好きだとは思います(笑)。

 

 

▶︎映画を通じてアイリッシュ・パンクに興味を持った方に、おすすめの楽曲、作品、バンドなどを教えて下さい。

 

まずは当たり前なのですがThe Poguesですね! あまり好きな言い方ではないですが彼らが「教科書」であり彼らの楽曲を各々の世代や感覚で表現しているのが現在のアイリッシュ・パンクだと思います。

 

あと忘れてはいけないのが僕らにとって特別な存在であるFLOGGING MOLLYです。『Swagger』や『Drunken Lullabies』というアルバムは彼らの代表作であり鉄板曲のオンパレードですし、2008年にリリースされた『Float』というアルバムは欧米リリースツアーに参加させてもらったこともあり僕らにとってとても思い出深いアルバムです。楽曲も洗練されていてとても格好良いバンドです。

 

先の話で出たDropkick MurphysやMickey Rickshawなど、アイルランド移民の多いアメリカはマサチューセッツ州ボストンのバンドも良質で格好良いバンドが沢山います。世界にも日本にも沢山のアイリッシュ・テイストを取り入れたパンクバンドが存在するので、好みにあったバンドを探すのも楽しいと思います。

 

今回はアイリッシュ・パンクに限定してますが、元となるトラッド・ミュージックを演奏するバンドや、カントリーや様々な国のルーツ音楽を取り入れたパンクバンドも沢山いるので是非好みのバンドを探してみて下さい!

 

KAT$UO(THE CHERRY COKE$)

Twitter : https://twitter.com/KATSUO_TxCxCxS
Instagram : https://www.instagram.com/katsuo_txcxcxs/
THE CHERRY COKE$ : https://www.thecherrycokes.jp/

 

 

SCHEDULE

劇場公開情報はこちら

https://eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=shane

INFORMATION

『シェイン 世界が愛する厄介者のうた』製作:ジョニー・デップ
監督:ジュリアン・テンプル(『ビギナーズ』、『セックス・ピストルズ/グレート・ロックンロール・スウィンドル』)

出演:シェイン・マガウアン、ジョニー・デップ、ボビー・ギレスピー、モーリス・マガウアン、シヴォーン・マガウアン、ヴィクトリア・メアリー・クラーク、ジェリー・アダムズ、ボノ他

2020年/アメリカ・イギリス・アイルランド/130分/英語/日本語字幕:髙内朝子/字幕監修:ピーター・バラカン R18+
英題:Crock of Gold: A Few Rounds with Shane MacGowan  配給:ロングライド 

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