2023.12.25

Real Friends
Real Friendsにとって2023年は変化の1年であった。サッド・ポップパンクのアイコンとして親しまれたオリジナル・ボーカリスト Dan Lambton が脱退してから初となるアルバム『There’s Nothing Worse Than Too Late』をリリース。Real Friendsの後続として登場したYouth FountainからシンガーCody Muraroを迎えたReal Friendsは、再びこのカテゴリーのトップ・バンドとして動き出した。2023年12月現在、Pure Noise Recordsの公式ホームページの所属アーティスト・リストにReal Friendsの名前はあるが、11月に初の自主シングル「When You Were Here」を発表。すっかりReal Friendsのフロントマンとして板についたCodyの存在感は抜群で、2024年どのような活動をするのか注目したいところだ。

Knuckle Puck
Real Friendsと同じ時代を過ごしてきたKnuckle PuckもPure Noise Recordsからアルバム『Losing What We Love』を発表。奇しくもKnuckle Puckも長年所属してきたRise RecordsからPure Noise Recordsへと移籍を果たし心機一転してのリリースとなったが、不変の魅力を放つキラーチューン「The Tower」からは抜群の安定感が感じられる。この2組は11月から約1ヶ月に亘り、ダブル・ヘッドライナーツアーを行い、各地にはアメリカン・サッド・ボーイズたちが集い大盛況で幕を閉じた。

Real Friends & Knuckle Puck のツアーポスター

Good Grief (Photo by Leo Kosaka)

ソロ・プロジェクトとして始動したYouth Fountain
BearingsやGrayscaleも2010年代後期、それこそYouth Fountainと同じくサッド・ポップパンク第二世代のバンドで、Bearingsはアルバム『The Best Part of Being Human』をPure Noise Recordsからリリース、Grayscaleはシングル「Not Afraid To Die」を発表。どちらも少しずつスタイルを変化させており、Bearingsはインディロックの香りをほのかに燻らせた柔らかで暖かみのある作品を作り上げた。GrayscaleはかつてTrash BoatやTrophy Eyesがロックへと傾倒していったように、激情的なポップ・ロックのスタイルをここ確立している。Grayscaleに関してはすでにポップパンクの文脈で語られるより、ロック・シーンでの人気の方が圧倒的に高いだろう。素晴らしいことだと思う。

Arm’s Length

Gold Bloom
Bush League、Gold Bloomといった世代的には第三世代でありながらも、クラシックなサッド・ポップパンクを鳴らす新しいバンドも出てきているし、2024年もこのカテゴリーは活発で面白いものになるだろう。そして最後に触れておきたいのは、Real FriendsよりもThe Story So Farよりも前に、”エモ・ポップパンクのトップ・バンド”として、サッドなテクスチャーを大切にしてきたベテラン、Mayday Paradeが独立してキラーチューンを連発してたことだ。例えば、ポップパンクを語り始めるときにScreeching Weaselまで遡る人が少ないのと同じように、今のティーンエイジャーにどのくらいMayday Paradeのサッド・ヴァイブスが伝わっているのかは現地でライブを見ている訳ではないので分からないが、「More Like A Crash」、「Got Me All Wrong」、「Miracle」どれも本当に素晴らしいので、長く彼らをフォローしてきていない方もこの機会にチェックしてみてほしい。
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