2022.03.07
イリノイ州シカゴを拠点に活動するポップパンクバンド、Belmontがニューアルバム『Aftermath』をPure Noise Recordsからリリースしました。
Mutant League RecordsからPure Noise Recordsへと移籍したBelmontは、それまでプレイしてきたThe Story So Far、Real Friends以降のアメリカン・ポップパンクのスタンダードを独自に発展させた。リフはメタルコアに接近するほどソリッドでプログレッシヴに、ドラミングもそれに呼応するかのようにアグレッシヴになった。それだけ聴くと、Four Year StrongやChunk! No, Captain Chunk!のようなヘヴィ・ポップパンク/イージーコア路線へとシフトしたのかと思うだろうが、それだけではなく、ヒップホップのビート、フロウを取り入れダンサブルに仕上げていった。2019年末にリリースしたシングル「By My Side」では、ポップパンクとヒップホップを完璧にクロスオーバーさせ、話題を集めた。
「By My Side」で作り上げた世界観はより洗練され、ポップパンクであることからは足を踏み外さないよう、あらゆるチャレンジを楽曲に組み込んだ。2021年10月に公開された「Bowser’s Castle」では、結成以来変わらぬシカゴ仕込みのエモーショナルなポップパンクでありながら、トラップからの影響が色濃く感じられるビート、そして展開美、あちこちに散りばめられた彼らの好奇心がしっかりと形になって表現されている。こういうことをやるバンドにありがちな「詰め込みすぎ」とか「やりすぎ」とか、そういうことはなく、ポップパンクのグルーヴを限りなくマックスに表現した、という言い方で表したい。