2026.08.17

アメリカのエモ/インディーロック・バンド American Footballが、Wispを迎えた「Wake Her Up」のミュージックビデオを公開した。同曲は、5月にPolyvinyl Record Co.からリリースされた4thセルフタイトル・アルバム『American Football (LP4)』に収録されている。
「Wake Her Up」は『LP4』のフォーカストラックに位置づけられ、Mike Kinsellaが「これまでで最高のThe Smiths風の曲」と表現するポップ寄りの楽曲だ。Wispのボーカルを迎え、パーカッションやエレクトリックギターを軸に、1980年代後半のイギリスのオルタナティブ・ミュージックからの影響も取り入れている。
Mike Kinsellaによると、「wake her up」という女性ボーカルのメロディ自体は以前から存在していたものの、歌い手は決まっていなかったという。その後Wispの楽曲を聴いたことで、メンバー全員が彼女を起用することに意見が一致した。「この曲は表面的には“セーヌ川の少女”について歌っているように見えますが、実際には彼女に恋をした少年についての曲です」とKinsellaは説明している。
ミュージックビデオは、スケート映像作家/空撮カメラマンのTy Evans、映画『American Fiction』でアカデミー賞脚色賞を受賞したCord Jefferson、フォトグラファーのAtiba Jeffersonが共同監督を務めた。Atiba Jeffersonは過去にも、Hayley Williamsを迎えたAmerican Footballの「Uncomfortably Numb」の映像を手掛けている。
映像ではMike KinsellaとWispが、夜のロサンゼルスをそれぞれ自転車で走る。その背景にはパリの街並みがプロジェクターによって投影され、同じ空間にいながら互いを見つけられずにさまよう2人の姿を通じて、楽曲に込められた孤独や届かない愛が描かれた。
Ty Evansは、映画的でありながら実験的な映像表現を目指し、テクノロジーと実際の撮影効果を組み合わせたと説明。「2つの都市、2つの視点、複数の動きを一つのフレームへ重ねる映像言語を作り上げた」と振り返っている。
Atiba Jeffersonは、被写体へパリの映像を直接投影し、その光を背景とキーライトの両方として使用した手法について言及。さらにShotoverによる撮影を組み合わせることで、映像全体の構成を作り上げたという。
Cord Jeffersonは、大学ラジオ局からAmerican Footballの1stアルバムを持ち帰って以来、25年間バンドのファンだったと明かし、「このビデオに関われたことは夢が叶ったような経験だった」とコメントしている。
American Footballは現在、『LP4』を携えた「No Feeling World Tour」を開催中。8月7日のクリーヴランド公演から中西部の日程をスタートし、その後も北米や中南米で公演を行う予定となっている。
ツアーではゲストとの共演も実現しており、ロサンゼルスのThe Wiltern公演ではWispが登場し、「Wake Her Up」を披露。さらにKilby Block PartyではHayley Williamsと「Uncomfortably Numb」を初めて共演し、ブルックリン公演にはRainer MariaのCaithlin De Marraisが参加した。
「Wake Her Up」ストリーミング/ミュージックビデオ
https://american-football.ffm.to/wake-her-up
Official Website
https://www.americanfootballmusic.com/