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2021年を振り返る : ハードコア・シーンのおしゃれアイコン達

2021.12.21

ハードコア・シーンのファッション・アイコン達が持つ影響力は多大だ。時にそれはサウンド・クオリティ以上にファンを虜にしていく。トレンドのスニーカー、パンツのサイジング、フーディの着こなし、キャップの被り方からアクセサリーの使い方など参考にしている人も多いはず。本コラムでは、2021年に注目を集めたハードコア・シーンのファッションアイコン達をピックアップしてみたいと思う。

 

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今年、ハードコア・シーンだけでなくオルタナ、パンク、ロックシーンを賑わせたメリーランド州ボルティモアのバンド、Turnstile。洗練されたファッション・センスで長くシーンのアイコニックな存在としてサウンド以上に評価されてきた彼ら。今年は露出も多く、彼らが着用しているアイテムもたくさん見ることが出来た。中でも野生的なライブ・パフォーマンスを見せるベーシスト“Freaky” Franz Lyonsはシーンのおしゃれ番長としても有名で、シンプルながら絶妙なサイズ感、カラーの組み合わせで春夏秋冬巧みな着こなしで楽しませてくれた。交友関係も豪華で、InstagramにはTyler The Createrとの2ショットも。

 

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カリフォルニア州ロサンゼルスを拠点に活動するZuluは、ストレートエッジ・ハードコアバンドDareのAnaiah Leiがフロントマンを務めるアフリカ系アメリカ人4人組ハードコアバンドで、今年Flatspot Recordsからアルバム『My People…Hold On / Our Day Will Come』をリリースし話題となった。彼らの人気を押し上げたのは刺激的なテーマでディレクションされたミュージックビデオ。白人至上主義団体のシンボル・ファッションをまとった人物をボコボコする「On The Corner Of Cimarron & 24th」、黒人コミュニティのありのままの様子が見える「Straight from Da Tribe of Tha Moon」など、彼らがどこから来て今どこにいるのかが感じられるだろう。もちろんそれだけでなくそのファッションも面白い。ドナルド・ダックのバンダナを巻いたり、ハローキティのバッグを肩にかけるキュートなAnaiah、ストリートとは違ったファッション感覚をシーンに持ち込むDez Yusuf、どこか別の惑星のハードコア・シーンからタイムマシーンでやってきたかのような出立ちが印象的である。

 

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今年、PUNKLOIDでの度々記事を書いたサンタクルーズのハードコアバンド、Scowl。ボーカルを担当するKat Mossはこれまでハードコア・シーンには居なかったタイプのファッションでシーンを虜にした。カウボーイハットをかぶって真っ白なドレスで叫び、花柄のパンツ、ヒールを履いてステップを踏み、グラデーションカラーのサングラスにビッグ・ジャケットを組み合わせフロアを煽るなど、出立ちだけ見ればカントリーポップのシンガーソングライターのよう。今年リリースしたアルバム『How Flowers Grow』はコテコテのハードコアパンクからインディロックに接近したものまで、こだわりがあるようでないような、自由な感覚でジャンルを縦断していくサウンドでScowlの性格を表しているようだ。

 

hate5six、Feet First Productions、197Mediaなどのおかげで、リアルタイムで彼らのライブの様子などがみられ、Instagramで日々のライフタイム・ポストもチェックできる今、彼らの存在が世界中のシーンにダイレクトに影響をもらたす。それが、これまでになかったクロスオーバーを生み出し、新しい音楽、ファッションが誕生していく。2022年、誰がどんなファッションで人々を虜にするのか楽しみだ。
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